ピラティスで腰痛が改善!ヨガより効果があるってホント?

コラム

「腰痛にいいって聞いて、ピラティスを始めたんです。」
ピラティスを始めたきっかけは腰痛……という方は、どのスタジオでも多いようです。ピラティスの効果は、ダイエットや運動不足解消のためだけではないんですね。
ピラティスは、ヨガと比べると腰痛を改善していくという目的においては、もしかすると効果が高い分、強度が高いエクササイズかもしれません。腰痛を抱えながら、ピラティスができるのでしょうか。改善するどころか……ひどくなってしまうのでは?と心配になりますよね。

実際のところ、ピラティスに限らず、エクササイズを始めたところ、反対に身体を痛めてしまった……という経験談をよく聞きます。腰痛が改善するどころか、エクササイズが身体を壊してしまう原因になってしまったら元も子もありません。では、なぜ、ピラティスで腰痛が改善すると言われているのでしょうか?
今回は、どうしてピラティスで腰痛が改善するのかを、おすすめのポーズとあわせてご紹介します。

腰痛

この記事の目次
・そもそも腰痛の原因とは?
・ピラティスのエクササイズが腰痛に効果的
・腰痛改善に効果的なピラティスのポーズ
・まとめ

そもそも腰痛の原因とは?

腰痛に悩んでいる方はたくさんいます。新聞記事によると、一説には日本国民の約80%が一生のうち1度はなるといわれるほど現代の日常的な病気だそうです。
厚生労働省の調べ(2013年)では、日本の腰痛人口は全国に推定で2,800万人にも上るとのこと。
腰痛は、高齢者に患者が多いというわけではなく、10代など若い世代でもしばしば腰痛は起こるようです。このことからも、「腰痛」とひとくちに言っても、年代や性別によってもその原因は様々だということが見えてきます。今回は、特に女性を悩ませる腰痛の原因について、どのようなものがあるかを探っていきたいと思います。

原因1 インナーマッスル(体幹)不足

インナーマッスルは【体幹】とも言います。インナーマッスルは、体の軸になる筋肉です。
たとえるなら、樹木にとって幹(みき)のような存在。家で言えば、とても大切な大黒柱そのものです。木が幹を失ったら……家の大黒柱が倒れてしまったら……木や家は倒れてしまいますよね。人間にとってはインナーマッスルが幹であり、大黒柱となります。インナーマッスルが弱かったり、衰えてしまうと、身体の支えを失ってしまうのです。姿勢を支える重要な筋肉であるインナーマッスルについて、アウターマッスルと比較しながらもう少し説明をしていきたいと思います。
大まかに分けると、
インナーマッスル=見た目にはわからない内臓や骨の近くにある細かい筋肉
アウターマッスル=バキバキに割れた腹筋や力こぶのように、身体の表層、皮膚に近い、目で見てわかる大きな筋肉
インナーマッスルは日常生活では、ほとんど意識されません。意識して鍛えなければ、加齢などの影響で衰えてしまいやすい筋肉とも言えます。インナーマッスルが衰えてしまうと身体をうまく支えられなくなり、姿勢が悪くなります。姿勢が悪いまま、日常生活の中で、立ったり、座ったり、歩いたりしていくと、徐々にその影響は、骨と骨のつなぎ目である関節に現れてきます。また、姿勢を支える【背骨】にも大きな影響がでやすくなります。背骨の根本には、仙骨という骨盤の中心にある大きな骨があります。仙骨には、仙腸関節という関節があります。姿勢がゆがむとこの関節もゆがみやすくなります。その結果、骨盤がゆがみ、その上にある腰椎がゆがんでしまうのです。また、腰椎を支えるべきインナーマッスル(腹横筋、腹斜筋)が不足すると、腰椎が支えを失いゆがんでしまうことで、背骨の中にある神経を刺激し、腰痛の原因になってしまうこともあるようです。

原因2 姿勢

年々、身長が低くなっている……実際の身長より低く見られるようになった……なんてことはありませんか?実は猫背(姿勢)のせいで、身長が低く見られてしまっているのかもしれません。例えば、PC作業のあと、ぐーんと背筋を伸ばしたとき、座高が高くなったと感じたことはありませんか?また、健康診断の身長測定の結果を周囲に伝えたら、意外と背が高いんだね~と驚かれたことがある方は、姿勢が悪い可能性ありです。姿勢が悪いと、スタイルまで悪く見られてしまう可能性があるので注意が必要ですね。
姿勢が悪いことのデメリットは見た目だけではありません。
姿勢
反り腰……アーチのように背中が反り返っている姿勢
猫背……猫のように内側に背骨が丸まった姿勢
平背(フラットバック)……背中にS字上のカーブが少ない(ない)まっすぐな姿勢
猫背や反り腰は、後天的要素が高く、意識すれば姿勢を正しく修正できる可能性が高いのですが、平背(フラットバック)などの姿勢の場合は、遺伝的な要素(生まれつき)が高く、なかなか意識を変えるだけでは姿勢を正すことはできません。
良い姿勢とは、骨盤が正しい位置(ニュートラルな状態)にあり、その上にある背骨がS字上のカーブを描きながらもまっすぐに伸びている状態です。背骨はS字上のカーブがあるので歩行などから受ける衝撃を吸収できるのです。平背(フラットバック)のように、背骨がまっすぐだと衝撃を吸収できません。平背(フラットバック)の傾向がある方は、歩行やエクササイズの衝撃がそのまま背骨に響いた結果、腰を痛めている可能性もあります。先天的に背骨がまっすぐだったり、側弯(そくわん)している場合、簡単には直すことは難しいですが、背骨を支えるインナーマッスル(多裂筋)を鍛えたり、自分の普段使えていない(弱い)筋肉を強化することで、症状が緩和する可能性もあります。猫背や反り腰の方は、ふとももの裏の筋肉(ハムストリングス)が弱い方が多いようです。是非、身体の裏側の筋肉のエクササイズも意識していきましょう。

原因3 けがの後遺症

古傷……皆さんも経験がありませんか?日常生活に支障がないくらいに回復した過去の負傷。現状は、後遺症がないようにみえても、実は腰痛の原因になっていることがあるんです。知らないうちにけがの後遺症に悩まされているかもしれません。
なぜ、完治したけがが腰痛の原因になるのでしょうか?それは、後遺症がなくても、負傷をきっかけに左右の身体のバランスが崩れてしまっている可能性があるからです。大けがであれば大けがであるほど、まったく元通りとはいかないものです。
けがした箇所をかばって反対側の筋肉が発達してしまったり、身体が左右非対称になると、大きな姿勢の崩れに繋がります。特に、背骨の土台である骨盤が前傾したり後傾したり、左に傾いたり右に傾いたりとゆがんでしまうと、当然痛みが発生しやすくなります。
けがの後遺症でなくても、日常生活の「クセ」で骨盤が歪んでしまうこともあります。腰痛の原因が日常生活にあることも珍しくありません。

原因4 股関節周辺・背中全体の筋肉が凝りや胃腸のもたれ

凝りは肩だけのものではありません。肩こり以外にも凝りがあります。実は、股関節周辺・背中全体の筋肉も凝ります。
長時間椅子に座って、猫背の姿勢でPC作業をしていると、背中の大きな筋肉が伸ばされっぱなしになり筋肉の硬直に繋がります。また、椅子に座ったままの姿勢は、股関節周りの筋肉やお尻の筋肉が使われないので弱りやすくなります。この姿勢を続けると、呼吸を司る横隔膜の動きが低下し、呼吸が浅くなります。呼吸が浅くなると、血液循環や代謝も悪くなり、筋肉の凝りや冷えの原因になる場合があります。筋肉が固くなると、その周辺にある神経を圧迫してしまい痛みに繋がることがあります。坐骨神経痛などは、梨状筋というお尻の中のインナーマッスルが固くなり、坐骨神経を刺激するため発生すると言われています。
また、食べ過ぎや飲みすぎなどで、胃腸を疲れさせてしまうと、胃腸の反対側にある、腰部の筋肉の緊張につながり、腰痛を引き起こすこともあるようです。
日ごろからの身体のケアも腰痛改善には効果的ですので、意識して身体をいたわってあげてくださいね。

ピラティスのエクササイズが腰痛に効果的

腰痛の原因はそれぞれですが、どのような原因の腰痛でもピラティスのエクササイズで改善することができます。どうしてピラティスのエクササイズが腰痛に効果的なのでしょうか。

理由1 正しい筋肉の使い方がわかるから

日常生活においては筋肉の動きを意識することはないですよね。ですが、ピラティスをはじめると、身体や身体の動きに「気づき」を持てるようになります。意識して動かしていけるようになります。ご自身の一挙手一投足の動きに連動した筋肉がわかってくるので、自分の意志でどの筋肉を動かしているのか。どのように筋肉が動いているのかがわかるようになってきます。わかるようになってくると、エクササイズの目的が理解できるようになります。ピラティスのポーズひとつひとつに目的があり、強化したい筋肉があるのです。レッスンでは、まずは動きに慣れることから始めましょう。慣れてきたら、今使っている筋肉を意識していきましょう。もちろん、ポーズ毎に、インストラクターが的確に指示してくれるので、レッスンの回数を重ねれば「気づき」の改善にもつながっていくはずです。
自分の身体に意識を向けていければ、自分が強化したほうが良い部分もわかってきます。そこまでは……なんて心配しなくても、ピラティスでは、レッスン中は、身体全体の筋肉をエクササイズしていきますので、知らず知らずのうちに腰痛が改善されている!なんてこともあります。

理由2 インナーマッスルが鍛えられるから

ピラティスのポーズではインナーマッスルを効率的・効果的に鍛えられます。ピラティスでは、ヨガとは違い「胸式呼吸」を行いながらエクササイズを行います。通常の筋トレとは異なり、「胸式呼吸」で腹圧をかけながら動いていきます。腹圧をかけることで、背骨の柔軟性を向上させ、インナーマッスルにアプローチしていきます。ピラティスのエクササイズはインナーマッスルを鍛えることが目的のひとつともいえます。多少の腰痛であれば、インナーマッスルをトレーニングすることで改善が期待されます。もちろん、ヘルニアなど治療が必要な腰痛については、医師の指示のもと専門のリハビリ施設でのトレーニングが必要となりますのでご注意ください。

理由3 筋肉がほぐれるから

ストレッチといえばヨガ……という認識があるかもしれません。ですが、ピラティスにも凝り固まった筋肉をほぐす効果があります。
身体全身の筋肉をくまなく動かし、強化することで、正しい姿勢を取り戻し、関節が正しい位置に収まり動かしやすくなります。動かしやすい身体は、筋肉への過剰な負担が減るので、結果として、筋肉がほぐれる可能性も大きいことでしょう。
インナーマッスルトレーニングをすることで、身体の負荷も少なくなるのがピラティスの魅力でもあります。

腰痛改善に効果的なピラティスのポーズ

ピラティススタジオでは、腰痛改善のために効果的なこのようなポーズをおこないます。ここでは、初心者でも取り組みやすいポーズをご紹介します。

マーメイド

マーメイド
マーメイドは、わき腹や腰まわりのストレッチができます。
あぐら座など、座骨を立てて骨盤がまっすぐになるように座ります。
この状態のまま、左手をゆっくり天井に向かってあげながら、右手をフロアに滑らせ、右に傾けていきます。
ポイントは座骨をしっかりフロアに刺さったままの状態でお尻を浮かせないこと。呼吸をしながら左右交互に行います。

サイド・トゥ・サイド

サイド
背骨のストレッチに効果的なサイド・トゥ・サイドで腰痛改善を目指します。胸部の凝りがほぐれると、腰にかかる負担が軽減されます。
フロアにあおむけになります。
足は膝を揃えて曲げ、手は肩の高さ辺りまで広げます。
膝が離れないようにしながら、両足を揃えて右に倒します。
肩がはがれない限界まで倒したら、ゆっくり位置を戻します。そして同じように左へ倒します。
右、左、右、左……と10回を目安におこないます。

プランク

プランク
ご自宅でもトライできて、効果的にインナーマッスルを鍛えられるのがプランクです。
四つ這いになります。片足づつ伸ばします。手首がきつい方は、肘をついた状態でもかまいません。
頭やお腹が落ちたり、逆に上がったりしないよう、頭からお尻までまっすぐのライン(一直線)になるように気を付けましょう。
呼吸を繰り返しながら、なるべく長くポーズをキープします。

まとめ

ピラティスは美容のためだけではありません。女性の腰痛改善にもおすすめです。腰痛でお悩みなら、ピラティスで改善してみませんか?

K Village Pilatesなら有資格のインストラクターが、ピラティスのリハビリ理論に基づいたレッスンをおこないます。
まずは体験レッスンで、ピラティスに挑戦してみましょう。きっと、腰痛改善につながることがわかるはずです。

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