ピラティスでロールアップができない原因は?

スタッフ

Pilates Tokyo 新宿店のHirotakaです。

ピラティスの代表的な、そして特徴的なムーブメントに「ロールアップ」があります。

ひょっとすると、ヨガにも同じようなポーズがあるかも知れませんが、コツが掴めないと、男性をはじめ比較的お腹周りの筋力がある方でも苦労すること多いです。

本来は実際にスタジオで、有資格者のインストラクターからのレッスンを体験いただくのがベストではありますが、このブログ記事では、ピラティスの代表的なエクササイズであるロールアップのやり方やコツについて、解説してみたいと思います。

この記事の目次
・ロールアップの目的
・ロールアップのやり方
・できない時のチェックポイント
・それでも上手くできない場合
・まとめ

ロールアップの目的

ロールアップの主な目的は

・下腹部も含めた体幹の強化
・背骨の流動性と安定性

などがあります。

ロールアップのやり方

*流派によって多少の差異はあります。

1. マットに仰向けに寝ます

・骨盤と背骨のニュートラルを意識
・両脚は揃え、つま先はポイントに
・両手は肩幅でバンザイ、手の平は向かい合わせに

2. 息を吸いながら、チェストリフトの位置まで上半身を起こします

・頚椎と胸椎の屈曲を利用した、肩甲骨がマットから離れるくらいの小さな動き
・両手は上半身の屈曲に合わせて動かし、床と水平「前倣えの」位置まで

3. 息を吐きながら、肩と骨盤のラインが90度に揃うくらいまで、更に上半身を起こします。

・両手の間にボールを挟んでいるようなイメージで、ボールを前に差し出すように
・勢いを使って身体を持ち上げるのではなく、背骨の屈曲(ロングCカーブ)を利用したスムースな動きを意識

4. トップの位置で息を吸い準備

5. 息を吐きながら、バンザイのポジションまで戻ります

・動画を逆再生するように、骨盤の後傾から背骨を1つずつマットに下ろしながら

6. 1〜5を繰り返します

できない時のチェックポイント

ロールアップが上手くできないという場合、上記の手順でいうと「3」のチェストリフトの状態から長座のポジションまで起き上がることができない場合が殆どだと思います。

もちろん、正確性を追求すると手順「5」についても色々とチェックポイントがありますのでキリがありませんが、今回は「物理的に身体が起こせない」場合に着目したいと思います。

1. 肩甲骨の安定性

ロールアップだけではなくて、ピラティスでは肩甲骨の安定性がとても大切です。

下腹部を中心とした体幹・コアはピラティスでは「パワーハウス」と呼ばれていますが、肩甲骨の安定性は「上半身のパワーハウス」とも言われます。

具体的には、首が長く伸びたように感じるほど、肩甲骨を下げて肩がすくまないように注意します。

肩甲骨がしっかりと下がって安定していると「前鋸筋」と呼ばれる筋肉群が使えるようになり、上半身が安定し、それによって、ロールアップの動作に力強さと安定性が加わります。

2. 背骨のアーティキュレーション

チェストリフトの状態から上半身をロールアップさせる時、強引に腹筋の力だけで持ち上げようとすると、それには強靭な筋力が必要になりますし、勢いを使った力任せの動作になりますので、怪我にも繋がりやすいです。

ピラティスのロールアップでは、そのようなアウターマッスルを使った強引な動きではなくて、背骨を1つずつ、順番に屈曲させて、背骨のカーブ(Cカーブ)を使って滑らかな動きで上体をロールアップさせます。

チェストリフトの状態から胸椎・腰椎を1つずつ上から順番に屈曲させて、マットに押し付けるようにして、その反作用を利用してロールアップしてくるイメージです。

ちなみにピラティスでは、背骨を1骨1骨、滑らかに動かすことを「背骨(脊柱)のアーティキュレーション」と言います。

3. 両腕のサポート

セットアップの時点ではバンザイ状態ですが、手順「2」でチェストリフトまで上半身を起こした時点で、両腕は「前倣え」の状態になっています。

手順「3」でロールアップしてくる際は、この両腕を、両手の手の平でボールを優しく持っているとイメージして(実際にオーバーホールなどを使ってもOKです)そのボールを前に差し出すように起き上がると、両腕の重みや差し出す動きがサポートになり、起き上がり易くなると思います。

それでも上手くできない場合

上記のように、1)肩甲骨を安定させ、2)背骨のアーティキュレーションを使って、3)両腕を前に差し出すように、を意識しながらロールアップを行っても、どうしても上がってこれないという場合、無理やり勢いを使ってでも上がってこようとすると、アウターマッスルを使った動きになり、ピラティスに必要な体幹を使った正確性の伴ったエクササイズになりません。

そのような場合は、以下のような「モディフィケーション」を利用して、本来のロールアップの目的が達成できるように調整しましょう。

1. 両脚を少し持ち上げておく

ポイントに伸ばしている両足のアキレス腱からふくらはぎの下部の辺りに、フォームローラーなどを置いて、マットから15cmほど両足をリフトさせます。

そうすると、ロールアップに必要な絶対的な筋力量を軽減できるため、正しいフォームを維持したままエクササイズを行うことができると思います。

なんとか上がってこれるものの、ロールアップの際に、踵がマットから浮いてしまうような場合も、勢いと筋力に頼った動きになっている可能性が高いので、そのような場合も、先ずは両足を少しリフトした状態でエクササイズを行ってみてください。

2. 膝を曲げる

セットアップの段階で、両膝を立てた状態からエクササイズを行います。

そして、手順「3」でロールアップで起き上がりながら、両足を前に伸ばしつつ、トップの位置になった時点でピンと伸びた状態でエクササイズを完成させます。

更に負荷を下げるため、ロールアップの際、両手で腿裏を掴んで、上腕の助けを借りて起き上がってもOKです。

最優先は、丸い背骨(Cカーブ)を維持した状態で、勢いではなくてアーティキュレーションを使ってロールアップをすることです。

3. セラバンドなどを利用する

それでも上手くロールアップできない場合、根本的な筋力不足の可能性もありますので、そのような時は、アシストとして「セラバンド」などのゴムバンドを足裏に引っ掛けて両手でグリップし、バンザイではなくて両手を体側に置いたセットアップからロールアップを行うことも可能です。

セットアップの時点で伸びているセラバンドが元に戻る力を使ってロールアップを行うことで、筋力不足の補助をしてくれます。

まとめ

如何でしょうか?

ロールアップに限らず、ピラティスのエクササイズは、教科書通りの形で行うことよりも、エクササイズに込められた目的を達成することの方が大切です。

そのためには、セットアップを変えたり、セラバンドやフォームローラー、オーバーホールなどのプロップ(小道具)を使って負荷を調整することで、ご自身の体力や筋力、可動域や骨格に合ったエクササイズに調整する(モディファイする)ことも重要です。

そのようなアドバイスは、独学やインターネットの動画などでエクササイズの動作を確認するだけでは難しい部分も出てきてしまいます。

Pilates Tokyo 新宿店では、有資格者のインストラクターだけを採用して、ピラティス専用スタジオのメリットでもある、マシンやプロップが完備された環境で、思い切りピラティスを学ぶことができます。

体験レッスンも常時受け付けていますので、是非、いらしてください。

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